アニキと番長

先日阪神の金本選手が、連続全試合全イニング出場の世界記録を達成した。そのときのインタビューで「休みたいときもあったが、弱音は心の中だけでいってました」とコメントしていた。まさにプロというその生き様や考え方ひどくに共感した。実際、怪我をしながらでも無休を貫き、尚且つ結果を出すあたりは本当に頭が下がる。ヘラクレスのようなからだは、すべてトレーニングで得たもので本当に練習好きなのだとか。また、チームの中でも「アニキ」と呼ばれ、精神的な柱になっていることから、本当のリーダーシップと言うのも持ち合わせた人格者なのであろう。
　そしてこちらは好対照。その金本選手と同じ38歳で7試合ぶりに足の張りから復帰の清原選手が昨日またデッドボールをくらい、試合を途中交代した。怪我の状態では今日からも休むらしい。新聞のコメントで彼は「ベースから離れてたっているのに、あんなところに投げられたのに、謝り方が足らん」と話ていた。ところが掲載されていたデッドボール時の写真を見ると、どう考えても当たるコースではない。素人目に彼はもよけるのが下手なんだなぁと思う(死球数は歴代1位)。それなのに相手に対して威圧的なコメントを出す。コレでは投手はたまったもんではない。一時期肉体改造と見出しが躍ったが、何処を改造したのだろうと思ってしまう。
　アニキと番長。同じような響きもするが、厳しい愛情の響きを感じるアニキに対して、ただ暴力的な感じしかしない番長。ただのあだなの語意と言えばそれまでだが、ふたりの方向性を如実にあらわしているような気もする。