サバ!
オーストラリアで留学しているときのこと、同じホームステイにナタリーというスイス人の女の子がやってきた。ホームステイではボクが先輩なので、学校への通い方やブリスベンの街の紹介などして仲良くなった。
スイスはいまでは永久中立国。でもいろんな侵略を受けた歴史の結果、国の中にフランス語を話す地域、イタリア語やドイツ語を話す地域などに分かれてしまっているという。
彼女はスイス・フレンチでフランス語が母国語だ。
当時ボクは英語もままならない状態だったけど、挨拶くらいはとフランス語についてよく彼女に教えてもらっていた。
今でも思い出すのがカジュアルな挨拶の「サヴァ」!日本語で「こんにちは」という意味。それに答えるときは「サヴァ ビアン」。「こんには、調子いいわよ」。これがどうしても魚の「サバ」に聞えてしまう。ある日ボクが冗談で「しめ鯖」と朝の挨拶をすると、ナタリーはその響きが気にいったのか、ボクがフランス語に興味を持ったのが嬉しかったのか、そのフレーズ「シメサヴァ」をときどき使うようになった。
そんなこんなで、ぼくのホームステイでは朝に和食が並ぶわけでもないのに変な日本語が飛び交うようになった。
そんなナタリーから今年もカードが届きました。元気そうで安心しました。いつか日本に来たら「しめ鯖」ご馳走するのになぁ。