両手で

前にも書いたけど週に一度、声優スクールで講師をしている。


きっかけは、若い人たちと触れ合って、
作詞のエネルギーにできればと考えたから。
案の定「勇気」や「希望」、「熱意」に出会ったし
その逆に「挫折」「無気力」「苦悩」「涙」にも遭遇した。
今では情も移り、いっぱしの先生見たく
生徒たちそれぞれの将来を真剣に心配している。



声優業界だけでなく、音楽やアート、その他どの業界でも
成功者は常に少数。その中でもトップになるというのは至難の業。
多くは「敗者」になる。

そういった現状を話したせいか、最近の若者の傾向か、ものがあふれる時代のせいか
「声優になりたい」と口にしながら、そのほかのものに目が行く生徒もいる。
もしくは、自分の限界を勝手に決め付け、勝負せずに逃げ出そうとする子とか。


夢って大きいものだから、全身全霊両手でつかみに行かないと届かない。
右手で「夢」、左手はほかのものなんて考えてたら、取り逃がしてしまう。
もちろん、両手でつかみに行っても掴める人ばかりじゃないけど・・・


でも、全力で向かって空振りした両手には「経験」という
何にも変えられないチカラが残る。それは人生の勝者へのパスポート。



だから
生徒たちには、常に全身全霊、全力で「夢」に立ち向かってほしい。

締切と闘いながら、休憩中はそんな事ばかり考えている。